凛灯舎

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Poetry

あたたかな核心

小春日の手触りで
手招いている

君はその測り方を見付けるがいい
そうしてあちこちへばら撒くがいい

うつくしい君の真実
かなしくも君の憂鬱

ああ、世界はそこへ行くべきか
本当に接近を願っているのか
それすら私には判らないようだ

誰かそいつの影を見たか
尻尾をつかんだ奴はいるか

例えばこの小春日のよう
暖かくも儚く
寒さへの怯えをも孕み

手招いている
幸福というもの

離れてこそ憧るるもの
間近ではその熱さにも
耐えられず果てて消えるもの

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