小春日の手触りで
手招いている
君はその測り方を見付けるがいい
そうしてあちこちへばら撒くがいい
うつくしい君の真実
かなしくも君の憂鬱
ああ、世界はそこへ行くべきか
本当に接近を願っているのか
それすら私には判らないようだ
誰かそいつの影を見たか
尻尾をつかんだ奴はいるか
例えばこの小春日のよう
暖かくも儚く
寒さへの怯えをも孕み
手招いている
幸福というもの
離れてこそ憧るるもの
間近ではその熱さにも
耐えられず果てて消えるもの