凛灯舎

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Poetry

月と泣き殻

あまりにも
君に縋りたくなったので
涙は外套の内ポケットへ
嗚咽は七時のサイレンへ
それぞれ呉れてやることにした

腫らした目は兎どもへ
震える肩は脱穀機械へ
無理を言って置いて来た

これで泣くのは空っぽなのに
涙もなしにうるむこころを
どこへ仕舞えば良いというのか

月は乾いた目で見ていて
白い服を着ておいでという
お前を弔うには似合いと
泣くもできない抜け殻へ言う

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