凛灯舎

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Poetry

稚気により

なあ
ああ なんて美しいんだろ

いつでも揺さ振られているんだよ
わりと
素面で泣けるのだ

僅か僅かの固まりを
削いで殺して紙屑よろしく
ぽいと投げ捨て蹴り飛ばしては
また 摘み広げたりもする

たえなる感情の切片!
なあ 僕は決して非情でないつもりだが
昨日を潰さなければいけない時も
そうでなくてはやりきれない時も
ある

心の臓の底をさらって
過剰に情を注がしてくれよ
万遍の色を合わしてみろよ
平凡な生の邂逅が待つ

ああ なんて
愛おしいんだろ

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