なあ
ああ なんて美しいんだろ
いつでも揺さ振られているんだよ
わりと
素面で泣けるのだ
僅か僅かの固まりを
削いで殺して紙屑よろしく
ぽいと投げ捨て蹴り飛ばしては
また 摘み広げたりもする
たえなる感情の切片!
なあ 僕は決して非情でないつもりだが
昨日を潰さなければいけない時も
そうでなくてはやりきれない時も
ある
心の臓の底をさらって
過剰に情を注がしてくれよ
万遍の色を合わしてみろよ
平凡な生の邂逅が待つ
ああ なんて
愛おしいんだろ