凛灯舎

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Poetry

自画像

薄暗がりに水汲む老女を
探すような手触りで

素早い距離に冷ややかは来る
氷以下の水へ一粒を投げて
為す術もない軌道を見ている

罠のように隠れていた淵へ
ゆらりと落ち込むのを
見ている

溺れるまいと淵へ立ち
冷ややかを飼う者よ
覗き込むだけではそこへは行けない

死者への弔辞のような
規則ある波紋を見ても
水面からの陽射しや
黒へと近付く青を思っても

ああ
どこまでも光差す水は
決して深くはなれない

薄暗がりに
隠していた淵を探す老女は
いつも私の顔をしている

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