凛灯舎

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Poetry

東京日記

雨が街灯に踊らされ
きりきりと雪のようだった

タールに心の臓は痛み
さめざめと恋のようだった

湿り気が夏の熱を帯び
しずしずと逝くようだった

行き交う人の目は遠く
とつとつと過ぐようだった

彼人の声はすべらかに
ぴかぴかと銀のようだった

久方の友の肩 甘く
さんさんと降るようだった

私は暫し独りを忘れ
おろおろと幸いのようだった

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