てのひらを、少しだけ ぎゅうとしていたいのだ
なるべくに重ねて 打ち漏らさぬように たとえ知らずに逃しても 悔いなくこれからを暮らせるように
弱いよわいちから 閉じるには不向きな造形 それでも
ちりのように降り積もる 日々の呼吸 あなたの仕草のひとつさえ 受け、掬い、 包み 留めてもおけるように
私のてのひらは こぼれるようにできているから