凛灯舎

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Poetry

こぼれるように

てのひらを、少しだけ
ぎゅうとしていたいのだ

なるべくに重ねて
打ち漏らさぬように
たとえ知らずに逃しても
悔いなくこれからを暮らせるように

弱いよわいちから
閉じるには不向きな造形
それでも

ちりのように降り積もる
日々の呼吸
あなたの仕草のひとつさえ
受け、掬い、
包み
留めてもおけるように

私のてのひらは
こぼれるようにできているから

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