夜半の藍が湿り気を帯び 花弁の白を吹き付けて
春
幾たびも繰り返し ゆらし まどい 拍動に作用する笑みで ひらき こぼれ
頑なへ触れる温みを どうしたって抑える術などない
弛まずに情動は流れ むすび つうじ 抗わず 失わず
みたす
僅かな呼気が透明を帯び 赤を生へと巡らして 放射に伸びゆく路を辿り