君が背に負った虹を今も愛している 透明色のセロハン細工のように かさかさと優しく音立てた
私の思い出だす遠くを生きる君よ 君の遠く思い描いた空を 今 私は見ているか
君の手にかざした虹を今は愛している 疑いと惑いの混じった七色 今 私の奥はいだいているか
薄白い記憶の反芻よりも 幾許かは脆く また多分には今日とも変わらぬだろう 君よ
君遠く思い遊ばせた今を しんと張ったセロハン越しに 私はまだ愛してゆく