はてのない暗やみに
君が紅ひく日を思った
さんざめく灯り
明滅は波を模せど
動を許されぬ
営み
私はそれに紛れようと
紛れようと
トルクは私を乗せ
這うような滑らかさで
反射鏡の視線をかわし
視線をかわし
かわし
針路は食料品店へ
本屋も覗こう
靴も選ぼう
明日は遠出をする
そしてまた日々が始まる
その後は
―――その後は
わからない
後は
は
はてしない暗やみに
君がいつか紅をひく日を思った
ネオンは増減し続け
ひと所を回遊している
清潔な宵闇の中
生ぬるくたゆたう波
私はそれに抗いながら
紛れる為に生を持つ