凛灯舎

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Poetry

しつぼう

饒舌な夢を黙らすには
心臓を少し削れば良い
少しずつ 少しずつの内に
不恰好で愛らしいかたまりは
つんつるてんに丸くなる

口と目と鼻を均し
動と静の出入口を潰し
室房だけがためらいもなく
どっこどっこと住んでいる
中毒のような振動で

正直なところ
大して困りはしないのだ
血液が経巡ってさえいれば
生きていられる算段なので
面子をもらえる手筈なので

ああ けれど
成長の澱に削られた
きらきらした欠片といったら
決して滑らかでない器官を
得難い音でときめかすのだった

光らずとも絶えることなく
―――得難い音で
私を望ませるのだった

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